ピアノのこと

先日、母のピアノ教室の発表会がありました。
コロナウイルスで開催が危ぶまれたのですが、対策をしつつ無事に終了しました!

※ピアノの発表会を聴くと突然ピアノ熱が高まる私なので、以下ピアノ熱のちょっと面倒くさい話になります(笑)

発表会にはリトミックを卒業してピアノに進まれた生徒さんが何人も参加されていたので、久しぶりの再会と成長ぶりが本当に嬉しかったです♪

例年たいてい受付係なので演奏はスピーカー越しにしか聴けないのですが、今回は手指消毒係としてホールの中にいたため、たくさんの演奏を聴くことができました!
参加されていたのは幼稚園生から大学生、社会人や主婦の方まで幅広い年代。
夏期講習に行ってから本番に臨んだ子や、たまたま別の習い事の発表会と重なってしまって1日で2つの発表会になった子。
ピアノが大好きで欲しいものを聞くと「新しい楽譜」と答える小学生や、お母さんとケンカしながら練習して何とか本番に漕ぎつけた子。
受験の時期にも休まずレッスンに通い「息抜きとしてピアノを弾いていた」という中高生や大学生。
それぞれに色々な背景があって、色々なピアノとの向き合い方があるな~と感じつつ、たった1回の本番のために練習を重ねた姿を想像すると心が浄化されていくような気持ちになりました☆

そしてピアノの奥深さを再確認!
同じピアノでも曲や演奏者が違うと音が全然違って聴こえるんですよね。
同じ曲を違う人が弾けば違った解釈や音の表現がありますし、一人の人が違う曲を弾くと別の音の響きが出てきたりして、「ピアノっていいな~(´꒳` )」とジワジワきておりました♪

が、私は「ピアノが好き」と思ったことは今までほとんどありません(笑)
初見がきかないので譜読みが苦手でしたし、練習も大嫌い。
あとね、手が小さいんです!言い訳ですけど(笑)
指は開く方なので1オクターブ(ド~ド)は届きますが、けっこうギリギリです。
成人女性で自分より手の小さい人に会ったことがなくて、オクターブが続く曲(モーツァルトのトルコ行進曲とか)や1度に3~4個の音を押さえなければならない和音ばかりの曲は四苦八苦して弾いていました( ✧Д✧) 

音高・音大は声楽を専攻し、ピアノは副科としてレッスンに通っていましたが、高校~大学でお世話になったピアノの先生がとてもユニークで、曲や音に関して想像する力をたくさん頂いてピアノで音を追求する楽しさを教わりました☆
ピアノって面白い、ピアノが弾けるようになっていて良かったと思えたのがちょうどこの頃です。(練習は相変わらず
嫌いでしたが…^^;)

先生がよく仰っていたのが、
「この曲は何色ですか?」
「季節はいつでしょう?」
「この部分、時間は何時頃?」
「温度はどう?暑い?寒い?」
「この音、どこから聞こえるイメージ?前?後ろ?上?下?」

景色や情景をイメージして演奏する ということはピアノを習い始めた頃からやっていましたが、先生はもっともっと具体的なんです。
毎回、先生がサラっと質問してくる度に「う~~ん・・・」と考えながらイメージを具体化し、音にしていくというレッスンでした。

ある時、先生に曲の色イメージを聞かれ「黄緑…?」と答えると「ステキ!私もそう思います♪でもね、あやめさんの今の音は灰色~」と言われました(ーoー)
ドビュッシーの「月の光」という曲のレッスンでは「暑いわ、熱帯夜だわ」と言われたことも(T^T )
澄んだ空気感が欲しいのに、真夏のよどんだ暑さを漂わせてしまった私。。。
音に気持ちを乗せすぎると暑苦しい演奏になってしまうことを学んだ高校3年生でした。

 

曲には題名のある曲とない曲があります。
バッハやモーツァルトの時代は基本的に曲に題名がありません。
それ以降の作曲家の時代になっても、曲のすべてに題名があるわけではないですし、例え題名のあるものでも曲の中で音楽はどんどん変化していくので演奏者は自分なりに曲を解釈し、出したい音のイメージを持って演奏していきます。
そのイメージを音にして聴く人に届ける。

これが歌と楽器の曲の違いですね。
歌には題名があり歌詞もあるので、歌詞からイメージを広げて歌うことができますし言葉で伝えられることがたくさんあります。
楽器は音だけで表現するので届けるのが難しい。

少し脱線しますが、フィギュアスケートの大会で使用する楽曲は昔は歌が入っているものはNGでした。
歌詞や歌唱が人の心に与える力が大きすぎ、演技の審査に影響する という理由です。
そのため楽器のみの曲を使用し、エキシビションでのみ歌を使うことが許されていたんですね。

でもピアノをたくさん聴いていると、ピアノは本当に雄弁!
歌は音域も狭くて音の強弱もそこまでつけられないじゃないか~ と思ったりします。
歌を専攻していたくせに(笑)


そんなわけで、ここ1週間くらいピアノ熱が高まって弾いたことのある曲の楽譜を引っ張り出してピアノに向かう時間を増やしている私です(^-^)
指が全っ然動かなくなっているので大嫌いだった基礎練習のハノンもやったりして、何か1曲くらいサラっと人前で演奏できるようにしたいと思います♪

あ、ピアノをやられていた方、指と脳との神経伝達トレーニングにハノンめちゃくちゃオススメです!
またピアノ弾きたいな~と思ったら、曲の練習と共にハノンも是非一緒にやって下さい☆
頭で分かっていても指がその通りに動いてくれないで、練習して克服するとプチ達成感が味わえます!
あと弾けるようになったものは無心になって頭を空っぽにして弾けるので気持ちも頭もスッキリしますよ♪

子どもと生活しているとピアノの練習はなかなか難しいですが、歳を重ねると音も円熟味を増すと言いますので地道にやってみようと思います(^^)

 

Ayame